クーデター後初の週末 ネット遮断のお話

2月6日(土)



昨夜は老舗インターネット番組、「世の中の森羅万象にアカデミズムの光を照らす」でお馴染みの桜川マキシムにゲスト出演することとなり、ずいぶんと酷いことを話したように思う。

(大変楽しくお話させていただき、大満足です!)

そんな翌朝。

いつも通りヤンゴンの中心部、カンドージ湖をランニングしていたところ、いつもはいない集団を目にした。

スー・チー氏率いるNLDのシンボルカラー、真っ赤なシャツを着た若者が数人、朝8時にも関わらず集まっていた。

やはりか。

昨日お世話になっているお客さん経由で、デモの呼びかけが始まっているとの話を入手している。

今日のデモはNLDによって呼びかけられているものではないようなので、同時多発的に小規模のデモが起こるのだろうと予想していた。

備蓄も充電もあるし、この土日に対する準備は万端。

怖いのはネットの遮断、さらには長時間の停電だ(停電させるのはこの国ではお手の物)

そんな懸念を頭の片隅に置きながらランニングしていると、朝8時30分にしてさっそく4G回線のネットが使えなくなった。

ちくしょう。

今日は兄貴分の作家さんの取材と、リスナー兼ちょいちょい演者として仲良くさせていただいているネットラジオ、スタジオスモーキーの収録が控えている。

ギリギリ間に合うとか希望的観測を立てていた俺がアホだった。

帰宅した後シャワーも浴びぬまま、その足でオフィスへと向かう。

もしかしたら、もしかしたら使えるwifiがあるかもしれない。

そんな淡い期待を抱いてオフィスに行ったものの、今週月曜のクーデターと同じくやはりダメ。

昨夜はこのオフィスで50Mbpsという快速でネットラジオの収録に臨んでいたと思うと、なんだか切なくなる。

いや。

そんな感傷に浸ってはいられない。

次に行こう。

ということで、ミャンマーの個人向けwifiのプロバイダー、Myanmar Netのオフィスへと向かうことにした。

自宅最寄りのMyanmar Netのオフィスはダウンタウンの中華街の辺りにあり、おそらくデモの舞台にはならないだろうと予想は立てている。

Myanmar Netのオフィスに到着し、パッケージを購入すると、やっとネットが使えた。

・・・たった30分ほどだけ(涙)

その間に兄貴分の嵐さんにミャンマーの今週の様子を伝え、最低限の取材はこなす。

使えそうなものはすべて使おうということで、今度はHi-Internetという会社のオフィスに赴き、wifiのパッケージを買ってみる。

が。

ここのは既にアウト。

と同時に今度は停電。

ネット遮断からの停電。

これは本格的に抑え込みに来ているとしか言いようがない。

涙目で帰宅して、なんとか使えるwifiはないかと探していると、先ほどのHi-Internetの30分無料接続というのを見つけて、ネットに接続した。

その30分の時間を利用して、嵐さんとの取材を済ませたり土日に予定している収録や友人との約束を調整したり、家族に連絡したり。

そして、デモが始まったということを知ったり・・・。

本当にあっという間の30分だった。

30分コースが終わったのは12時頃。

スタジオスモーキーのメインパーソナリティのカルロスさんからの不在着信が入るも、リアクションできない。

今日の収録が定期配信日の明日に配信されるに違いないし、

今日のこの状況を今日のうちに話してしまいたい。

それに、

一番重要なことなのだが、

周囲は不穏な様子はない。

ということで、再びwifiスポットを探すことにした。

すると、最近新しくできた近所の怪しいコンビニのフリーwifiが使えることが分かった。

助かった・・・。

これで収録に臨める。

ということで、コンビニの入り口の飲食スペースで収録に臨んだ。

既に多くのネット回線が途絶えているミャンマーの今を発信する最後のチャンスだ。







30分ほどの収録が終わった後、コンビニのwifiも使えなくなった。

本当にぎりぎりのタイミングでの収録だった、

今度からはPodcast関係のアポも平日かな・・・トホホ・・・

と思いながら朝のジョギングのせいで汗でべたべたになった体を洗いに帰宅するのだった。

いやはや。。。

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